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質問5:

子供が動くことを学ぶ前に原始反射や異常反射を止めるべきではないのでしょうか。

 原始反射や異常反射に対する従来の考え方に疑問をかかげる研究がいくつかあります。Karl BobathとBertha Bobathは、過緊張の子供の異常な動きを説明する際、緊張性頚反射や緊張性迷路反射を必要以上に重視していたことに気がつき、これらの反射を子供の発達評価に含むことをやめました(Scrutton、1984年)。

 Bax(1986年)によると、異常反射、原始反射、筋緊張は生徒の脳疾患の現状が反映されたものであり、それらが時とともに変化するのであれば、それはセラピーや薬物治療の影響ではなく、おそらく自然な発達の過程によるものだということです。

 セラピストなら、非対称性緊張性頸反射をなかなか取り除けない状況のなかでウインドスエプト小児症候群の股関節脱臼を予防することを考えてみれば、セラピーを治療的観点から行うのではなく、生徒が有意義な生活を送るために必要な技能を教える方針に切り替えることがいかに重要であるかがわかるはずだとも指摘しています。

 言い換えれば、もし反射が「消失」したのであれば、それはもともと習慣的な動きのパターンであったにすぎず、反射ではなかったということです。「消失」しないのなら、運動機能障害による異常な動きに左右されることなく自ら身体を動かすことを学ばなければなりません。そこでセラピストができることは、異常な動きが何に起因しているかに関わらず、生徒が食事をとるといった機能的な活動を行っているあいだに正しい動きを身につけさせることです。 
                                


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